毎日、カンボジア旅行に来た日本人の皆様を案内しています。私のツアーは初めての旅行でも、一人旅行でも、家族旅行でも,団体でも安全です。
きょうは遺跡にどんな種類の建物があるのか、各建物の配置につて一部説明したいと思います。 宗教建築は宗教の示す教義や宇宙観を言葉としてではなく形として表したものであります。あるときは人々にわかりやすく、また、あるときは難解な謎解き のように表現されます。建物は見て、触り、感じることができるために、言葉以上に宗教の本質 を示すことができたのであります。しかし、現在はそれぞ れの建物がどのように 使われたのか、ほとんどわかっていません。宗 教はインドからもたら されたヒンドゥー教や仏教だが、土着の信仰と融合して、「クメー ル教と呼ばれる、独 自の宗教に変化していたためでもあります。 現在残る建物から見ると、伽藍の中心的な存在はヒンドゥーの神々を祀った「祠堂」しどうであります。内部には王の権力とその永遠性を表現するために、ブ ラフマー神、ヴィシュヌ神などヒンドゥー教の神々が祀られました。 そのほかにも、シヴァ神の化身 のひとつであるリンガ(男性器 の象徴)などが信仰の対象として納められてました。リンガ信仰 は直接的に生殖を意味していた ために、子孫の繁栄や部族の永 続性にも通じるものとしてリン ガは信奉されました。 また、祠堂以外には、経文や宝物を納めた「経蔵」、ゲートの役を果たす楼門や塔門、祭祀を 行う僧の生活の場である「僧 房」、各種の倉庫やテラス、回廊、周壁などの付属建築群が縦横に組み合わされています。これらの付属建築物は幾度も増改築が繰り返されており、創建時そのままのものは少ないです。この歴史的にも複雑にからみ合ったジ グソーパズルを解き明かし、創建時の状態を想像してほしいです。
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