バンテアイサムレ遺跡は12世紀初頭にスールヤヴァルマン二世と言うアンコールワットを作った王によって建てられたヒンドゥー教 のヴィシュヌ神の寺院です。
バンテアイサムレは「サム レ族の砦」という意味をもつ寺院だが、サムレには入れ墨の意味もあります。環濠と高い塀で囲まれた砦の名にふさわしい重厚な外観であります。内部は回廊に囲まれた中に中央祠堂 が建ちますが、その回廊の周りにテラスが付属しています。特に、中央祠堂には拝殿が付属しており、その拝殿は東塔門と近接して配置されています。中央 祠堂と東西の塔門は分離して造 られています。第一、第二周壁(回 廊)にもそれぞれ東西南北の4つ の塔門が配されており、第二周壁 の内部には西向きに2棟の経蔵があります。同じ時期に造られたチャウサイテボーダやトマノン 遺跡での祠堂と拝殿の連結手法を受け継いでいます。さらに、周壁と中央祠堂とを回廊で連結することがアンコー ル・ワットでは実践されています。
また、中央祠堂と拝殿の窓は 2列に連子を5本並べた形式 で、アンコール・ワット中央祠堂の窓の形式を踏襲しています。しかテラス付きの回廊は外側には窓のな い壁で、内